No.81 アメリカ人の悩みにも本場漢方の効果を期待

2014-12-08

 アメリカの病院に1月から開設された,本場の漢方(中医学)を実践する「ハーブ療法科」を紹介するTIME誌(2014/4/28)の記事には,開設後3ヶ月間,主に地元クリーブランド市周辺住民のどんな病気を対象にしたか列記されています.

 他科の医師からの紹介で,現代医学の治療成果が上がらない,慢性痛,慢性疲労,不眠,胃腸障害,不妊などの患者を診てきました.日本の漢方相談でも,訴えの多い分野です.現代医学に見切りをつけ,「代替医療」に救いを求める病気は,どこでも共通のようです.

 現代医学は,病気の原因として,細胞・遺伝子・分子・元素などの,内在するミクロな(微視的・化学的) 仕組みを解明してきました.診断と治療に確実な根拠を与え,進歩に貢献した一方,細分化の弊害,予測不能な薬の副作用,宿命的な限界につながっています.人体全部はミクロに把握し切れないからです.

 中医学は,患者の症状を分析し,広い視野でマクロな (巨視的・現象論的) 状態の変化を把握します.表裏・虚実・寒熱・陰陽などの尺度で,病気になる要素を見つけ,適応する薬性の生薬を選びます.慢性痛でも,身体を弱らせる「気虚」があれば「人参」,血の巡りが悪い「血虚」や「瘀血」があれば「当帰」や「丹参」,老化を早める「腎虚」があれば「地黄」などを配合して,見落とされた病態の本質に迫ります.


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