「花粉症」でお悩みの方へ

2016-02-16

花粉症のパンダ! 繰り返されるクシャミ・とめどない鼻みず・強烈な目のかゆみ・・・毎年のつらい症状にお悩みの方も少なくありません。花粉症は花粉に対する体の過剰な防衛反応で,免疫のバランスが崩れて起こるアレルギー性疾患です。

 罹患者数は年々増えており,生活様式の変化や花粉量の増大などといった環境的な要因と,精神的ストレスや肉食・冷飲食の増加,運動不足などによる体質的な要因が考えられます。最近の傾向として,目のかゆみやのどの痛みなど,炎症性の症状が強く出るというご相談が増えています。また秋の花粉症など,発症期間が長期化している傾向もうかがえます。

花粉症の漢方治療 対症療法

 花粉症の漢方治療は,症状を緩和させる対症療法と,体質を改善する方法に大別されます。

対症療法

小青竜湯エキス(細粒)(ショウセイリュウトウエキス サイリュウ) [第2類医薬品] 花粉症に特徴的な水っぽくて大量の鼻水やクシャミ,鼻づまりに有効な漢方薬は小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。体を温めながら水分代謝を改善し,鼻水や痰を軽減させます。

 目の痒みがある場合には,さらに石膏(せっこう)・金銀花(きんぎんか)・連翹(れんぎょう)といった炎症を抑える生薬を加えます。

 また,鼻水が黄色であったり,咽の痒み・痛みを伴う場合には,炎症を抑える生薬を中心とした銀翹散(ぎんぎょうさん)や越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)などが用いられます。

スイカズラ■5月頃,川べりで甘い香りを放ちながら花開くスイカズラ。
花雷が生薬の金銀花に

 

 

 

レンギョウ■庭木に多用されるレンギョウ。
果実が生薬の連翹に

 

 

 

花粉症の漢方治療 体質改善

体質改善

 体質改善では一人ひとりの体のバランスをよくしていくことを目標とします。生活習慣の見直しも大切です。花粉症における体質改善のポイントを以下にご紹介します。

①衛気(えき)の状態をチェック!

 漢方では体表部に防衛をつかさどる「衛気(えき)」と呼ばれる気が存在すると考えています。花粉症のように体表部における免疫のトラブルは,衛気が乱れている恐れがあります。衛気の機能を高めて免疫のバランスを整えてくれる生薬として「黄耆(おうぎ)」が有名です。黄耆を含む処方には,玉屏風散(ぎょくへいふうさん)や補中益気湯(ほちゅうえっきとう),防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などがあります。なかでも黄耆を高濃度に含む玉屏風散は,黄耆の働きを助ける白朮(びゃくじゅつ)と防風(ぼうふう)を加えた3種の生薬からなる方剤で,呼吸器系や皮膚・粘膜の体質強化に有効です。

キバナオウギ■キバナオウギ
根を生薬「黄耆(おうぎ)」とする

 

 

 

 

②陰虚体質(いんきょたいしつ)に要注意!

 漢方には人間の体を2つの要素,『陽』と『陰』に分けるという考え方が漢方にはあります。このとき,機能的なものは『陽』で,物質的なものが『陰』となります。具体的に言うと,気力・体力は『陽』,血肉や水分は『陰』となります。「陰虚」とは『陰』の不足を意味し,主に必要な水分の不足した状態を表しています。必要な水分が不足すると,のどが渇いたり,肌が乾燥したり,大便が硬くなる,体がほてりやすいといった体質になります。

 現代人は「陰虚体質」が増加していると言われており,原因として食事や生活様式,精神的ストレスなどの影響が考えられています。またこの「陰虚体質」は,様々な疾患を引きおこす恐れがあり,年々患者数が増加している花粉症などのアレルギー性疾患とも関連することが昨今指摘されています。こうした陰虚体質をベースとした乾燥傾向を現す疾患群は,“ドライシンドローム”とも呼ばれています。

 花粉症の症状として,口の渇きなどが強い場合には,陰虚体質を考慮する必要があると言えるでしょう。さらに,鼻水を止めるための小青竜湯も,大量あるいは長期間の使用により陰虚体質を助長する可能性があるので,無闇に使うことは避けなくてはなりません。

 陰虚体質の改善には「地黄(じおう)」や「麦門冬(ばくもんどう)」,「知母(ちも)」といった体を潤す生薬が用いられます。とくに呼吸器系の症状に対応する処方として,養陰清肺湯(よういんせいはいとう),辛夷清肺湯(しんいせいはいとう),八仙丸(はっせんがん)などが有名です。

イスクラ八仙丸(いすくらはっせんがん) [第2類医薬品]■八仙丸(はっせんがん)

【効能・効果】
口やのどのかわき,疲労倦怠感,腰や足の痛み,夜間多尿

 

 

有効な漢方薬は専門店で・・・!

 また冷え症やストレス,血行不良など様々な要素が体質に影響する可能性がある場合には,それぞれに応じた対策が必要ですので,専門店でよくご相談下さい。

 対症療法の漢方薬と体質改善の漢方薬は状況によって適宜組み合わせて使用するとより効果的です。

体質改善で花粉シーズンを乗り切ろう!

 花粉症の方には辛い季節になりました。特に2011年は去年の猛暑の影響で花粉の飛散量が2倍以上になるとの予測も立てられています。早期対策で少しでも快適に花粉シーズンを乗り切りたいですね!

 中医学漢方には「花粉の症状を和らげる方法」と「体質を改善する方法」があります。

花粉症の症状を和らげる方法

 病院では抗アレルギー薬や場合によってはステロイド剤が使用されることがあります。花粉症の症状を薬の力で抑えるため対症療法と呼ばれています。中医学にも花粉症の症状に対応する漢方薬があります。特徴としては、症状によって漢方薬を使い分けるため、副作用が少なく、効果的であるという点です。

イスクラ天津感冒片(いすくらてんしんかんぼうへん) [第2類医薬品] 水っぽくて大量の鼻水やくしゃみが出て、体質的にもむくみや冷え症がある人には小青竜湯(しょうせいりゅうとう)がおすすめです。小青竜湯は体を温める生薬が配合されているので、温めながら水分代謝を改善します。

 鼻水は鼻水でも黄色っぽく、また、喉が痒かったり、痛みがある場合は天津感冒片(てんしんかんぼうへん)がおすすめです。痛みや赤みは炎症です。炎症は字のごとく「炎(燃えている)状態」なので体を温めるような漢方薬はかえって害になります。

体質を改善する方法

 人間を一つの大きな「お城」に例えます。お城にはお城を守る為の「衛兵」が門番や城の外にいますね。外敵が来ると衛兵は城に潜入させまいとします。実は、人間にも同じ役割をするものがあります。それが「衛気」です。

 「気」とはやる気や体力、内臓を動かす力、考える力などと関わってきますが、特に体の表面に存在し外からのアレルギー物質などから体を守る働きがある気を「衛気」と呼んでいます。この「衛気」が乱れると、外敵に過剰に反応(アレルギー反応)をしたり、簡単に病気になったりします。

 「衛気」の働きを正常にし、花粉などから体を守る代表的な生薬が「黄耆(オウギ)」なのです。そして、その「黄耆」を高濃度に含む漢方薬が「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」です。花粉症の方が「玉屏風散」を愛用される理由がここにあるのです。

おススメの対策!

 おススメの対策としては「衛益顆粒」でアレルギー反応を緩和させ、それでも現る症状に関しては、その症状に対応する漢方薬を飲むことです。また、冷え症やストレス、血行不良なども花粉症体質の一因になります。それぞれの体質に合わせた対策が必要ですので、お近くのパンダマークの薬局でじっくり相談してみてくださいね。


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