中医美容について(にきび・肌荒れなど)
顔に何かできたり、肌の調子が悪いと、うっとうしいものです。皮膚は排泄器官でもあり、体内の状態を反映していますから、肌トラブルは、体内の偏りのサインともいえます。
よくある店頭相談のタイプをいくつかご紹介いたします。
赤ニキビで、肌もオイリー気味な場合、中医学で考える体内の熱過剰である「熱毒」が原因のことが多くあります。食事は油っぽいのもの・動物性のもの・辛いもの・アルコールが多かったり、喫煙・ストレスが多い傾向にあります。にきびは、赤くて腫れる・肌が熱っぽい・便秘がち。このタイプには、熱や炎症を追い出してくれる清熱解毒の漢方で対応します。また、油・肉・香辛料などは、控えめにしたほうが早く毒や熱を排泄できます。
女性のニキビで黒ずんで硬くフェイスラインに多い場合、中医学の血行不良の「瘀血」が関与することが多いです。生理痛がひどかったり、生理時に塊があることも多く、生理前、にきびがひどくなることがよくあります。腫れたり硬くなり、痛いこともあります。頭痛や肩こりがおきやすい人も多いです。「活血薬」という血流に働きかける漢方で対応します。動物性のものや・砂糖・加工食品を控え、野菜をたっぷりとって、生活のリズムが整うように心がけると早く改善します。
肌が乾燥して肌がくすむ・小じわ、何をつけても乾燥してしまう人は、「血虚」の体質が多いです。体内の血が足りないために、特に気温が低い時期は、肌・髪・爪などには栄養が行き届かないのです。「補血薬」で体内に血液をめぐらせることにより、体内・婦人科機能はもとより、肌も潤すことができます。年齢が高い人は「陰」も不足してきていますから、一緒に補うことをおすすめします。
中医学では、中医弁証によって、各人にあわせた対応が可能です。過剰なものを除き、足りないものは補い、本来の元気な肌の状態に近づけてくれます。さらに、トラブルが解消したら、ハリ・潤いのあるきれいな肌を目指せます。お肌の不調が気になったら、生活・食事の見直しとともに中医学の発想を取り入れてみたらいかがでしょうか。