No.101 頑固な血液循環障害の解消に「水蛭」

2019-12-05

 現代医学では血液循環障害と言えば,血管系の一部が狭窄・閉塞・破綻し,血液が担う栄養素や酸素の供給が途絶え,組織の壊死や器官の機能障害を来たした状態を意味します.

 漢方では,皮膚・粘膜の紫色・黒ずみ,体表血管の怒張,固定痛・刺痛,その他の現象から,より広く血液循環の停滞傾向を「瘀血」と表します.「瘀血」が長く続くと,体内に何らかの固まりを生じることが認識されています.つまり,「瘀血」の症状は,現在の血行障害の兆候,または,今後の血栓形成による脳梗塞・心筋梗塞や,女性の子宮筋腫・卵巣嚢腫の発症の危険性を知る手がかりになります.

 「瘀血」を解消する生薬を「活血薬」と総称します.様々な疾患をもたらす血液循環障害の改善・予防に「活血薬」が役立ち,身体の組織と器官の機能を健全に保つ一助になります.広く用いられる「活血薬」として「丹参」があります.苦味に特有の落ちつかせるような薬性が,興奮を静め,緊張を緩め,痙攣を弛める働きで,停滞のない血液の流れを維持します.

 固まりの「瘀血」に用いられる「活血薬」には動物生薬の「水蛭」があります.現代医学的には,血液凝固の仕組みを抑制する作用のある含有成分が知られています.漢方では,鹹味に特有の(おそらく塩類作用で水分を引き込む効果などで)固まりを軟化・溶解する薬性が「瘀血」の解消に役立つと考えられています.


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