No.26 活発で安定した精神状態のための薬性

2012-11-28

 脳は朝日の刺激を受けると,目覚め・起床・身支度・朝食などの過程で,神経系の興奮性を適度に高めます.そこで,やる気や意欲がわくと同時に,活動の持続に耐え,活動の待機状態の緊張にも耐えられる,心身の準備態勢が整います.この仕組みがよく働かないと,日内リズムが正しく刻めず,寝起きが悪い・やる気がでない・ゆううつ・自然な感情や興味がわかない・作業が続かない・安易なほうへ逃避する・イライラ・きれやすい・不安感・よく眠れないという悪循環につながります.現代医学では,この仕組みで重要な役割を果たしているセロトニン神経の機能を人工的に一時回復させ,関連の病態を治療します.

 漢方でこのような病態の改善に使われる生薬のうち,「柴胡」・「香附子」・「欝金」・「薄荷」・「紫蘇」などは,薬性の尺度としては芳香が共通の要素で,嗅覚を通しても体感できる快い刺激が,服用により神経系を賦活して,心身のリズムを自然に回復させることで,感情の抑欝を解く(解欝)作用があります.ジャスミン・ソケイ・サフランなどのハーブもこの部類です.

  「酸棗仁」・「柏子仁」・「夜交藤」・「竜眼肉」・「百合」・「大棗」・「人参」・「五味子」・「蓮子」・「竜骨」・「牡蠣」などは,薬性の尺度としては甘味・酸味・鹹味が特徴で,神経系を滋養し,代謝の過亢進と無用な興奮を抑制し,精神を安定させる(安神)作用があります.食品でも,穀物ならコムギ・ アワ,魚介類ならカキ,肉類ならハツが,この作用をもつものとして役立ちます.


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