No.22 感染症・アレルギーに対する薬性

2012-11-28

 ウイルスによるかぜなどの感染症でも,花粉などに対するアレルギー性鼻炎の場合でも,くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咽喉痛・頭痛・身体痛・悪寒・発熱・咳などの症状は,漢方では,「風」という邪気が「表」(人体の浅表部)に侵入した症候であると現象論的に捉えます.

 「麻黄」・「桂枝」・「紫蘇」・「荊芥」・「防風」・「細辛」・「生姜」・「葱白」・「葛根」・「牛蒡子」・「薄荷」・「桑葉」・「菊花」などの生薬は,薬性の尺度として辛味・芳香・軽質のいずれかが特徴的で,昇浮性・発散性につながり,「風」の邪気を除去して,侵入を受けた「表」の症候を解消する(解表)作用があるとされます.皮膚・粘膜の血管拡張・発汗促進を通して,消炎・鎮痛・解熱・鎮咳・免疫調整効果を得るため,「麻黄湯」・「桂枝湯」・「葛根湯」・「銀翹散」・「小青竜湯」・「麻杏甘石湯」に使われています.

 「黄耆」という生薬は,薬性の尺度として甘味があり,補益性と昇浮性を兼ね備え,「風」の邪気が侵入しにくくなるよう,皮膚・粘膜の機能を支える力(衛気)を養い,「表」の守りを固める(固表)作用があるとされます.皮膚・粘膜の器官系に本来の活発さを回復させ,保護・免疫・適応の働きを正常化することで,病原体の感染を受けにくく,アレルギーを起こしにくくするための体質改善に役立ちます.

 「玉屏風散」は固表の「黄耆」を主薬とした,感染・アレルギー体質改善の代表処方であり,解表の「防風」の配合で,症状の悪化を防ぎつつ,皮膚・粘膜への効きめを良くしています.


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